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2006年1月19日 (木)

『足るを知る経済』安原和雄(060119)

 この本の副題は「仏教思想で創る二十一世紀と日本」。バブルのときにはちっともバブれなかったのに,バブルがはじけて不景気になったら,そのときのダメージと「負け気分」だけは共有。今もずっとそのまんま。昨今の景気回復も私には無縁でございます。か,金がねぇ〜!!!

■『足るを知る経済』(安原和雄/毎日新聞社/本体1,800円)

060119

 とはいえ,私がメチャメチャ不幸かといえばそうでなく,それなりに幸せ。つまりは家族親戚友人知人に恵まれており,お金で買えない資産が私にはた〜っぷりとある。「それなりの幸せ」なんて言ったらバチが当たるぞ,と,そんなことをこの本は改めて考えさせてくれます。近代経済学を「貪欲の経済学」と呼び,「経済成長」を目指すだけでない世界の可能性があることが繰り返し述べられています。「ゼロ成長経済」「環境尊重型社会の構想」「ワークシェアリングとゆとり」「持続可能な発展」などなど。これがかなりしっくりと来ます。黒澤明の『夢』で笠智衆さんが出てきた場面,黒澤明も安原和雄先生と同じようなことを考えていたのだなと思いました。
 多くの人がイメージできる平和で豊かな社会というのものがあるにもかかわらず,何故それが実現しないのか…。残念ながら私たちは「貪欲」という性(さが)もまた共有しているんですね。「吾唯知足」…。いろいろなことを考えます。自立・自律・共生など。一方で「いつもお利口さんでいなくてはならない社会」に,私は耐えられない。その負の部分があるがゆえに,私たちはゲーム理論で言う「囚人のジレンマ」の最悪の選択をし続けてしまうのでしょうか。
 皆様もぜひご一読を。オススメです。

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