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2006年1月17日 (火)

『花眼の記』道浦母都子(060117)

 松村由利子さんの本(『鳥女』)を注文するときに,ふと目に入った1冊。

■『花眼の記』(道浦母都子/本阿弥書店/本体2,300円)

060116

 冬眠と言葉すり替えひきこもるこわれんばかりのこころをかばい

…なんて状態だった道浦さんが立ち直っていく軌跡。「花眼」は,《目前の現象がぼんやりかすんで見える眼,人老いて,何もかもが,ほんのり美しく見えはじめる眼,との意味がある》(「あとがき」より)とのこと。

 牡丹花は崩るるなかれ病む兄がわが家の庭に立ち戻るまで
 「さきに死ぬあなたは楽ね」渾身の姉の告白聞いてしまえり

 美しい歌も多いのですが,つい,こういう歌に目が止まる。道浦さんのお姉さんの連れ合いは「肝がん」。この本が世に出る前に亡くなられたそうです。私もこういうつらい気持ちを,他の人と,まさに心の底から共有できるようになりました。少しずつ,私もオトナにはなっているよう。そういえば1月17日は肝硬変で亡くなった母方の叔父の誕生日。

本阿弥書店

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